ぎふの木の住まい協議会 事務局

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2025.04.23木材の特徴と適材適所

一言で「木材」と言っても、その種類はさまざまで、一つ一つに特徴がある。その特徴も色味や木目などの見た目や風合いから、硬さや柔らかさ、耐水性や粘りといった性質的なものまで多岐にわたります。ここでは、木造住宅によく使われる木材を「針葉樹」と「広葉樹」に大きく分け、一般的に言われている柔らかさと硬さに着目して、その適材適所を見てみましょう。

広葉樹

広く平たい葉。落葉樹と常緑樹がある。細胞の密度が高いため、硬く重みがある。香りが全くない。

[特徴]

・かたい・傷が付きにくい・水に強い木材

[樹種]

ナラ:硬く重く加工もしにくい。しかし、目と木肌が美しい。粘りもある
トチ:加工は容易だが、狂いが生じやすい。絹糸光沢があり美しい白色
クリ:水に強く、堅く粘りもある。栗色から淡褐色に経年変化する
ケヤキ:重くて堅いが加工はしやすい。弾力性があり曲げにも強い
サクラ:硬さがあり重いが、狂いが少ない。滑かな木肌で光沢がある

針葉樹

細くて尖った葉の常緑樹。空気を多く含むため温かみがあり、柔らかい。桧や杉など香りがあるのが特徴。

[特徴]

・やわらかい・あたたかい


[樹種]

桧:水湿に強く、加工性がよい。美しい木目と香りに人気が高い。光沢がある
杉:柔らかくて軽い。耐久性もある。はっきりとした年輪があり美しい木目
マツ:粘りがある。家の重さを支える梁や桁などの横架材として使われてきた

床・フローリング 施主それぞれの適材適所に対応

床・フローリングに関しては、針葉、広葉の特徴に対して、それぞれに良さがある。例えば、肌触りや温かさを考えて針葉樹の柔らかさを取るか、なるべく傷が付かない素材を選択して広葉の硬さをとるか。適材適所は施主の好みや生活スタイルによって変わって来る。

構造材 加工と作業のしやすさに強度を併せ持つ針葉樹

軽くて柔らかく単純な構造をもつ針葉掛が、柱や梁といった建築の構造材に適している。電動工具などが無い時代から、縦にまっすぐな材を切り出しやすく、軽かったのがその理由。年輪がはっきりしていることで、構造上軽量の割に強度があることもポイント。

技術の進化で針葉樹にも強度が

曲木、圧縮の技術を用いて杉を加工し、強度を増すなどの技術革新で、家具に採用しているメーカーもある。

造作家具・カウンター 家具に必要な強度を考えると広葉樹

家具には重いものを乗せたりするので、それに耐えられる強度が必要。また、硬くて強く、傷になりにくい方がいいので、広葉樹が多用される。キッチンなどの水回りの造作には、水に強いクリなどの広葉樹がおすすめ。





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