2024.12.31地震が起きた際に家族を守る、最も大切な備え 耐震リノベーション
地震大国日本において、これからも安心して暮らしていくために行っておきたい耐震リノベーション。どのような流れで、どのような施工を行うのかを確認しましょう。
地震に対する備えで重要な命を守る耐震リノベーション
阪神・淡路大震災では、約6, 5 0 0人もの尊い命が失われました。そのうち、地震の直接的 被害で亡くなった人は約5, 5 0 0人。その中で、建物の倒壊によって亡くなった人は約88%、地震による火災で焼死した人は約10%。焼死した人は、倒壊した建物の下敷きになって逃げられなかったケースがほとんどと考えられるので、地震の直接的被害で亡くなった5, 5 0 0人のほとんどが建物の倒壊が原因で亡くなったと考えられます。そのことからも、地震に対する備えで重要なことは、建物の耐震性能を高めることだといえ、記憶に新しい東日本大震災や熊本地震、能登半島地震の影響からも、耐震リノベーションに対する関心が高まってきています。 耐震リノベーションの基本は壁を剝がしてから行う耐力壁の施工になるので、間取り変更などを伴う大規模リノベーションの際に合わせて行うと効率的です。
耐震リノベーションの流れ
1、耐震診断を依頼する
耐震診断を依頼してプロの目でチェックしてもらう
2、施工会社選び
耐震リノベーションの実績があったり、得意な会社を選ぶ
3、耐震診断報告を受け、 施工方法を決定
耐震補強の提案や工事金額など、納得した上で契約する
4、耐震リノベーション着工
近隣住民などへの挨拶を済ませて工事開始
5、耐震リノベーション完工
検査を終えて引き渡し。隠ぺい部分などは写真を撮り残す
主な耐震リノベーション
耐震性能をUPさせるための施工方法として主な項目を紹介。下記以外にも工務店によって異なる耐震リノベーションの方法などもあるので直接相談を。
基礎補強
築年数の古い家の中には、柱が石の上に立っていたり基礎がない場合もある。そのような状態で無筋の場合は、鉄筋で既存の基礎につないで内部に基礎を増し打ちしたり、べた基礎にして一 体化する。外側にスペースがあれば既存基礎の外側を削り、新たに布基礎を打つ方法もある。
接合部の補強
金物や接合補強テープなどで筋交いや桁を止めたり、柱が土台から抜けるのを防いだりす る。耐震リノベーションには必要な工事。
柱・壁を増やす
木造在来軸組工法は地震などで横揺れしたときに変形する可能性があるので、筋交いを入れ補強する。また、既存建物の耐震補強では、内側から構造用合板を利用するのが効果的だ。