ぎふの木の住まい協議会 事務局

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2024.12.31その都度自分で柔軟に変化させる、ずっと未完成の家 岐阜県高山市 T様邸

かさはらの家(笠原木材 株式会社)

自分の住む家は隅から隅まで思い通りに造りたい。そのためには、仕上げのほとんどを自らDIYで行えるほうがいいという考えを持ったT様。「じっくり造って自分好みの家にできるし、子どもの成長に合わせて自分で変えていけるのがDIYの醍醐味。壁の下地がどこにあるのか把握できるので、例えば後で必要なものを造ったり、ちょっと改造したいというときにも困らないのです」。こういったこだわりにとことん付き合ってほしいという要望は、普通の工務店なら嫌がられるところだろう。

施主のコンセプトを応援してくれる工務店との出合い

引き受けてくれるところを探していく中で、会社の先輩に紹介されたのが笠原木材だ。同社は「ひと手間を楽しむ暮らし」というコンセプトのもと、家を建てた後もオーナ自身が積極的にメンテナンスしたいという人を応援している。そのためにさまざまなこだわりのある造り方にも柔軟に対応してくれるという。

素材選びからこだわった家づくり

こうしてT様の家は、3年前に床、壁、天井の基本的な工事を一旦完了後、引き渡しとなった。そこからがT様の担当だ。壁材を張ったり、建具を造ったり、塗装をしたり、自分好みの家具や収納を造ったり。材料も、木や真ちゅう、革など、経年変化で味わいが出ていくものが好きなので、そういうものを選んで造っていく。「生活していく上で必ず傷ができたり汚れていきます。だから最初からそういう素材を選びつつ、変化していくことも楽しみたい」とご主人。

日々の暮らしと共に“変化できる住まい”を楽しむ

一方、床の塗装は全て奥様が作業するなど、ご夫婦で分担して家を造っていった。こうしてアンティーク調にインダストリアルな風味が加わった、味わいある家が完成しつつある。3年経った今も、一部壁を張っている途中だったりと、100%完成してはいない。それも「ずっと未完成がいいんです。家づくり自体を楽しんでおり、これからも造りながら常に柔軟に変化させていくでしょうね」とご主人。心から楽しみながら造る住まいが、自分の思い描いた通りに出来上がっていく。ならばこの上なく愛着を持って暮らしていくことができるだろう。

施工:笠原木材株式会社

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