ぎふの木の住まい協議会 事務局

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2024.12.31登り梁で開放感をつくった正方形の家 岐阜県恵那市 N様邸

有限会社 亀津建築

緩やかに傾斜するリビングダイニングの天井は、1番高いところで3 m。緑の多い立地を生かし、南と北の対面に大きくとった掃き出し窓。N様の住まいはコンパクトながら、縦にも横にものびやかで開放感抜群だ。

リビングを中心とした平屋の住まい

木の家を建てようと思ったのは「雰囲気がいいし、足触りがいいから」という感覚的なところ。何社か見学するうちに亀津建築と出合い、「昔ながらの古風さを携えながらシンプルなデザインで、求めていた雰囲気にぴったりでした」と同社での家づくりを決めた。平屋になったのは、土地に対して可能であればと伝えたところ、最初のプランがとても良かったから。リビングを中心に、子ども室・寝室・小上がりの和室・水回りへと放射線状に出入りできる間取り。「動線がコンパクトで、家族と近い距離で通じ合えるプランが気に入りました」とN様。2階建てにするなら吹き抜けにしたいという希望があり、正方形の建物の形状を生かして、登り梁を中心にかぼちゃ束を入れることで、柱の無い天井を高くした吹き抜け空間を実現。これをN様邸に取り入れることで、リビングダイニングの真ん中に柱を立てることなく、中央に向かって天井が高くなる開放感を造り上げた。

障子を開けても閉めても心地よい北側の和室

生活しやすいコンパクトさと開放感を兼ね備えた住まいの中でも、N様が特に気に入っているのが北側の和室。障子を開ければ日当たりの良い北の庭や山の緑が見え、閉めれば障子を通して柔らかい光が入ってくる。「景観もいいし、1日中一定の光が入る心地良い場所です」と、北側の使い方に満足している。

土壁の特徴を生かし、高断熱施工を合わせた高性能な家づくり

同社では、調湿と蓄熱性能に優れた土壁の特徴を生かしながら、高断熱施工を組み合わせて家を造る。N様邸でも採用されており、冬の冷えが厳しい土地で効果を発揮しているそうだ。「冬は薪ストーブだけで過ごしています。夜は、夕方薪をくべて寝る頃に火が落ちても、じわーっとした暖かさが続いて、そのまま朝を過ごせます」とのこと。夏は窓を開放すれば家の中を風が気持ち良く流れるので、エアコンの稼働は夜だけ。デザインの良さから決めた家づくりは、性能による心地良さも実現できた。

施工:有限会社亀津建築

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