2024.12.31祖母へのオマージュを添えて。環境を考えたパッシブデザインの家 岐阜県岐阜市 O様邸
凰建設 株式会社
エアコンなどの機械をできるだけ使わず、太陽の光や熱、風などの自然エネルギーを利用して快適な住環境をつくるパッシブデザインの家。子育て真っ最中のO様は、地球に負担をかけず、未来の自然環境にも貢献できるその建築手法に惹かれた。エネルギー消費を抑え、快適な室内空間をつくるためには、高断熱・高気密な家づくりが重要となる。それを叶えたのが、パッシブデザインを熟知し、家に合わせた全館空調を設計することができる凰建設だ。
パッシブデザインを取り入れた高性能な家づくり
真南に大きく開けた最適な立地を生かし、太陽光発電システムで創電しながら、季節によって変化する太陽の軌道を考慮し、夏の高い日差しを遮蔽する深い庇を設置。また、外気温の影響を最小限に抑える、高性能木製トリプルサッシを採用。自然素材である木をふんだんに使いながら、最小限のエアコンの稼働で、1年中快適に過ごせる木の家が完成した。寒い季節でもTシャツで過ごせるという室温に加え、遮音性も高いので外の音が全く気にならないことも、暮らしを心地良くしているという。
祖母宅の思い出も引き継いだ平屋の住まい
パッシブデザインを取り入れたO様のもう1つのこだわりは、かつてこの場所に建っていた祖母宅へのオマージュだ。築1 0 0年以上経ても頑健であったその家にならい、平屋を選択。上下移動がないフラットな生活動線の快適性に加え、玄関を入るとホールからL D Kまで、ひと間続きのオープンな間取りを採用したことで、家族がお互いの存在を感じながら過ごせる点にも魅力を感じているという。また、祖母宅の建具や床柱、水屋などを再利用しているのも、この家ならではの風景をつくり出している。
心地良いうづくりの床など自然素材もふんだんに
パッシブデザインと祖母宅への郷愁を大きな輪郭にしながら、木をはじめとする自然素材で日々の心地良さをつくり出しているこの住まい。耐水性を備えた圧密杉天板を用いて造作し、L D Kに違和感なく溶け込むキッチン。調湿に優れ、1年中素足で過ごせるといううづくりの床。壁には匂いや化学物質を吸着・分解しクリーンな空気をつくり出すという幻の漆喰を使用。自然の力を使った環境にも優しい家は、ここで過ごした思い出とともに、次の世代へと受け継がれていくだろう。
施工:凰建設株式会社